症例紹介

急性両後肢麻痺に緊急手術を実施した8歳ダックスフンド

症例

8歳、ダックスフンド。

昨夜、急に両後肢立てなくなったとの主訴で受診されました。

神経学的検査

深部痛覚は、両後肢で消失、尾で低下でした。

したがって、神経学的グレードは”4b”(下記”予後”参照)。

高グレードのため、緊急的に麻酔を要する検査に進みました。

脊髄造影CT検査

脊髄造影検査:矢印部で脊髄背側ラインが消失

脊髄造影CT検査の結果、椎間板ヘルニアと診断し手術を実施しました。

外科治療

片側椎弓切除により、逸脱した椎間板を取り除きました。

予後

椎間板ヘルニアには重症度(グレード)が分かれています。

●胸腰部脊髄障害
G1:胸腰部痛のみ
G2:歩行可能な後肢不全麻痺
G3:両後肢、尾のいずれかの随意運動が認められる
G4a:深部痛覚は両後肢、尾のすべてで正常
G4b:深部痛覚は両後肢、尾のいずれかで低下または消失
G5:深部痛覚は両後肢、尾のすべてで消失

このグレード分類が重要な理由の1つに、回復率の違いがあります。

G4までに手術をすれば、ほとんどの症例で歩行機能が改善するのに対し、
G5では回復率は半減します。

したがって、椎間板ヘルニア治療はタイミングが重要です!
当センターでは脊髄造影検査に対応しており、緊急対応が可能です。

本症例はG4bで手術できたので、歩行機能の改善が期待できます。
現在積極的にリハビリを頑張っています!