椎間板ヘルニアの症例紹介

椎間板ヘルニア

椎骨の間にあるクッション(椎間板)が変性・変位して脊髄や神経根を圧迫する疾患です。
頸部と胸腰部に分けられ、それぞれの脊髄障害に対する重症度(グレード)分類があります。

●頸部脊髄障害
G1:頸部痛のみ
G2:歩行可能な四肢不全麻痺
G3:歩行不可能な四肢不全麻痺
G4:四肢完全麻痺

●胸腰部脊髄障害
G1:胸腰部痛のみ
G2:歩行可能な後肢不全麻痺
G3:両後肢、尾のいずれかの随意運動が認められる
G4a:深部痛覚は両後肢、尾のすべてで正常
G4b:深部痛覚は両後肢、尾のいずれかで低下または消失
G5:深部痛覚は両後肢、尾のすべてで消失

深部痛覚を完全に消失したグレード5の症例では、外科治療による歩行機能の回復率が極端に低下します。そのため、正確な重症度評価と迅速な診断治療が非常に重要です。
また、深部痛覚を完全に消失したグレード5の症例の10%程度は進行性脊髄軟化症(PMM)を発症します。PMMは重度脊髄障害により二次的に発生する脊髄の壊死であり、致死的な疾患です。
当センターは脊髄造影CT検査に対応しており、確定診断と外科治療を効率的に実施できます。
また、椎間板ヘルニアの好発犬種である軟骨異栄養性犬種(ダックスフンドなど)に対する予防的造窓術に対応しており、再発予防が期待できます。